全月山ムクゲテーマ公園 — 13万㎡に約300種の国花が集う世宗の庭園
世宗市の全月山のふもと、13万㎡の敷地に2018年11月に開園した、韓国最大規模のムクゲテーマ公園です。約300種のムクゲ、世界各国の国花、そして2018年のムクゲガーデンショーで10人の韓国・海外作家が手がけた庭園作品が集まっています。公園の裏手には、高麗の忠臣である林蘭秀将軍の物語が息づく全月山の登山道が続き、その先には天然記念物のイチョウの木があります。
幸福都市が「ムクゲ特化都市」を掲げ、転月山に描いた構想
2016年8月、行政中心複合都市建設庁は、転月山一帯に国内最大規模のムクゲテーマ公園を造成すると発表しました。当時の発表によると、錦江南側の第3・4生活圏への住民入居時期に合わせ、錦江水辺公園、元首山近隣公園、ムクゲテーマ公園、中央公園が順次整備される予定でした。
2018年8月の報道時点で、この公園は転月山近隣の13万㎡の敷地に、ムクゲ色彩園・品種園・世界国花園・休憩庭園など、計5つの主要テーマで造成されており、総事業費77億ウォンが投入されました。約300種類のムクゲ品種と世界各国の国花を一堂に見られる国内最大規模の公園として紹介され、同年11月に正式開園しました。


高麗の忠臣、林蘭秀が名を残した山・転月山
転月山(轉月山)という名前は、月夜に山の東側から川を見下ろすと、川面に映った月が回っているように見えることに由来するといわれています。実際に山の東側では、錦江と美湖川が合流します。
この山にゆかりのある人物は、高麗末期の武臣・林蘭秀(1342~1407年)です。扶安林氏の出身で、崔瑩将軍とともに耽羅(済州島)征伐で功績を挙げましたが、朝鮮王朝が建国されると、二人の王に仕えることはできないとして官職を捨て、現在の世宗里に下って余生を送りました。登山道の後半に姿を現すサンヨバウィは、林蘭秀将軍が隠遁しながら開京の方角に向かって礼拝し、故国を懐かしんだ場所だと伝えられています。
林蘭秀のイチョウと崇慕閣 — ムクゲ公園脇に立つ樹齢600年の天然記念物
公園の近くには、林蘭秀将軍が植えたと伝えられる2本のイチョウが立っています。2022年5月12日、文化財庁と世宗市は、この「世宗 林蘭秀イチョウ」2件を国指定文化財の天然記念物に指定しました。これは鳥致院邑のカイヅカイブキに続き、世宗市で2番目に指定された天然記念物です。東側の雄木は高さ20m・根元の幹周り6.9m、西側の雌木は高さ19m・根元の幹周り5.4mに達します。
イチョウの前にある祠堂・崇慕閣は林蘭秀将軍をたたえる場所で、朝鮮後期に撤去された後、子孫によって復元され、現在は扶安林氏14名の位牌を祀っています。草むらの道しるべが目立たず、見つけにくい場合がありますが、ムクゲテーマ公園側から近づく方が簡単だという訪問記があります。公園の入口付近には、樹齢190年のケヤキの保護樹(景観樹)や、村の功徳碑・由来碑も残っています。
13万㎡の敷地で、5つのテーマ庭園を歩く方法
公園は、紅丹園・青丹園・ペダル園など色彩別のムクゲを集めた「ムクゲ色彩園」、約300種類の品種を一堂に植えた「ムクゲ品種園」、世界各国の国花28種類を集めた「世界国花園」、森の中の休憩所である「ムクゲ休憩庭園」、そしてさまざまな樹木が植栽された造形美路園で構成されています。品種園には、花の写真と名前が付いた案内板が庭園ごとに設置されています。
敷地が広いため、初めて訪れる場合は、入口の案内図で先にルートを決めてから回ることを勧める訪問記が複数あります。ただし、各所の作品脇に解説が少なく残念だという指摘も繰り返し出ているため、作品名くらいは案内図であらかじめ確認しておく方がよいでしょう。


2018年ムクゲガーデンショーが残した「作家庭園10選」
公園の開園に先立ち、2018年8月16日から22日まで、国内初の「ムクゲガーデンショー」が開催されました。忠清圏初の庭園展示会であり、ムクゲをテーマにした国内初の庭園展示会でもあり、国内外の作家10名が参加して、国花であるムクゲを独自に解釈した庭園作品を披露しました。
展示終了後もこれらの作品は撤去されず、公園に常設され、暮らしの中の庭としての役割を果たしています。参加作家にはフランスのショーモン・ガーデン・フェスティバルの組織委員会も含まれており、案内図を見ながら国内外の作家10名の作品を一つずつ探す楽しみがあります。
7月のアジサイ園と真夏のノリウツギの群生
幼児の森体験園の隣にあるアジサイ園は、人通りの多い道沿いではないため比較的静かで、世宗近郊では規模のあるアジサイ園として知られています。8月中旬に訪れても見頃を過ぎていることが多いため、開花の状態を十分に楽しむなら7月の訪問がよいという口コミが多くあります。
転月山の登山道入口にはノリウツギの群生地もあります。夏の満開時期には香りが強く、散策中にも芳香を感じるという訪問記があり、近くにはまだ若いもののシラカバの群生地やピクニックテーブルも整備されているため、合わせて立ち寄るのに適しています。


ムクゲテーマ公園から転月山山頂まで、往復2.3km
登山道はムクゲテーマ公園の駐車場からすぐに続いており、進入路の入口付近に「転月山登山道210m」という標識があります。最も人気のあるコースは、ここから転月山山頂まで登るルートで、往復2.3km、所要時間は約1時間です。
訪問者の口コミによると、休みながら登る場合は山頂まで約30分ほどかかり、傾斜と平坦な道が混在しているため、初心者でも気軽に挑戦できる緩やかなコースとして紹介されています。ある訪問記には標高約260mの低い山と記されており、特別な準備がなくても登れる近隣の登山道に近いコースです。

アクセス方法 — 駐車場とバス路線
駐車場はムクゲテーマ公園入口の駐車場を無料で利用できます。夏の車内の暑さを抑えるため、アスファルトではなく透水性の芝生ブロックで舗装しているのが特徴だと紹介する訪問記もあります。
公共交通機関を利用する場合は、世宗高速市外バスターミナル停留所(51-053)からトゥル小・中学校方面行きの221番バスに乗り、世宗湖公園停留所で降りて徒歩約27分かかります。歩くにはやや遠いため、世宗湖公園からタクシーで移動する方法も案内されています。これとは別に、世宗ターミナルからムクゲテーマ公園まで211番バスで直接アクセスしたという訪問記もあるため、訪問前に世宗市交通情報システムで最新の路線をもう一度確認するのが安心です。
ムクゲ幼児の森体験園と転月山国民余暇キャンプ場 — 一緒に訪れたい場所
公園の奥、林蘭秀路176にはムクゲ幼児の森体験園があります。幼児が森の自然要素を五感で感じられるよう「森デー」イベントを開催しており、土の遊び場も備えているため、子ども連れの訪問者ならムクゲテーマ公園より先にこちらを思い浮かべることも多いという口コミがあります。
徒歩圏内には転月山国民余暇キャンプ場(世宗 燕岐面 世宗里644-502)もあります。敷地面積4,505㎡にオートキャンプゾーン22面、トイレ4か所、洗い場2か所、シャワー室4か所、駐車場5台分を備え、365日24時間、年中無休で運営されています。

いつ、誰と行くのがおすすめ?
ムクゲの開花は夏から初秋まで続き、アジサイ園は7月、ノリウツギは真夏が見頃のため、花を目的に訪れるなら7月から8月初旬が有利です。ただし、樹木がまだ若かった頃の訪問記には、開花がそれほど豊かではなかったという評価もあります。大規模な植物園を期待するより、散策と登山を一緒に楽しめる近隣公園として訪れる方が、失望は少ないでしょう。
自家用車なしで公共交通機関だけを利用して訪れるには、停留所から徒歩27分とやや不便です。そのため、徒歩旅行者には世宗湖公園・国立世宗樹木園などほかの名所と組み合わせ、タクシーで移動するコースの方が現実的です。一方、自家用車があり、軽い登山も楽しみたい家族旅行者や、静かな庭園散策を望む旅行者にはよく合う場所です。
訪問前の確認
- 住所
- 世宗特別自治市 燕岐面 世宗里 646-1(世宗洞 山36一帯)
- 営業時間
- 00:00~24:00 常時開放
- 休業日
- 年中無休
- 料金
- 無料
- 公式サイト
- https://access.visitkorea.or.kr/ms/detail.do?cotId=7295a52b-6a92-49b5-b39d-77215d4480ef
- 交通
- 世宗高速市外バスターミナル停留所(51-053)から221番バス → 世宗湖公園停留所下車後、徒歩約27分(またはタクシー推奨)。世宗ターミナルから211番バスで直接アクセスしたという口コミもあり
- 駐車場
- 公園入口の駐車場を無料で利用可能(芝生ブロック舗装)
- 所要時間
- 庭園散策1~2時間、転月山山頂まで登山する場合は往復で約1時間追加
上記の情報は執筆時点のものです。訪問前に公式案内を再度ご確認ください。