朴堧文化館
世宗市オジン洞の文化体育観光部の隣に位置する複合文化空間で、世宗大王の時代に活躍した音楽家・朴堧にちなんで名付けられました。地下3階、地上3階建ての建物には、182席の小劇場、無形文化遺産伝承教育館、展示室、貸し出し用の練習室が備わっており、展示鑑賞から公演会場の手配まで一か所で行えます。
なぜ「朴堧文化館」なのか――朝鮮三大楽聖の一人の名を冠した理由
朴堧(パク・ヨン)は1378年(高麗・禑王4年)に生まれ、1458年(世祖4年)に亡くなった朝鮮前期の音楽家で、集賢殿校理・宝文閣提調・芸文館大提学などを歴任した。律管の制作を通じて編磬を完成させるなど、世宗時代の宮中における礼楽の整備に大きく貢献し、高句麗の王山岳、伽耶の于勒とともに朝鮮の三大楽聖に数えられている。
世宗市がこの文化空間に朴堧の名を付けたのは、文化的に繁栄した世宗大王時代の音楽家をたたえ、ここが世宗市を代表する複合文化創作空間として定着することを願ったためである。実際に建物が位置するカルメ路387一帯は、政府世宗庁舎内の文化体育観光部と隣接しており、名称と立地の両方が「文化」というキーワードで結び付いている。
2019年の竣工から2021年3月25日の正式開館まで
朴堧文化館は2019年に竣工したものの、すぐには開館しなかった。文化・余暇活動の空間として利用するための各種施設の補強と試験運営期間を経て、2021年3月25日になって正式な開館式を開催した。試験運営段階にあたる2020年5月18日から7月までは、貸館を無料で行いながら運営方法を整えた。
正式開館式当日には、インディーズバンドの屋上月光、ザ・アコースティック、ゴニアなどのミュージシャンが出演し、開館記念公演を行った。竣工から開館まで約2年かかったことになり、世宗市新都心の他の公共施設と同様、ハードウェアの完成後にコンテンツや入居機関を整えるのに時間を要した事例といえる。

地下3階・地上3階、延べ1万9,915㎡に収められたもの
建物の規模は地下3階、地上3階、延べ床面積1万9,915㎡である。各階の構成を見ると、1階には舞踊室・展示室・無形文化財伝授教育館、2階には音楽室・融合室・文化講座室、3階には伝統室・同好会室・会議室があり、4階には屋上庭園がある。地下2階は音楽創作空間ヌリラク、地下3階は駐車場である。
運営・管理は世宗市文化観光財団(旧・世宗市文化財団)が担っており、世宗市人材育成生涯教育振興院と韓国芸術英才教育院世宗キャンパスも入居し、ヨミンラクアカデミーなどの生涯教育講座を運営している。一つの建物の中に展示・公演・教育・伝統文化伝承の機能がすべて入っている構造なので、訪問目的によって動線が大きく異なることをあらかじめ把握しておくとよい。


地下2階「ヌリラク」――182席の小劇場と地域ミュージシャンの創作空間
地下2階にあるヌリラクは、地域ミュージシャンの創作を支援する大衆音楽に特化した空間である。182席規模の小劇場に加え、録音・編集に特化したスタジオ、バンドの合奏が可能なバンド練習室、映像制作が可能なクリエイティブルームを備えている。2021年の正式開館記念公演が開かれた場所も、まさにこの小劇場だった。
貸館と利用予約はヌリラクのホームページ(www.nurirock.or.kr)で行う。常時開放されている展示空間とは異なり、ヌリラクの小劇場は公演日程があるときだけ開場するため、訪問前に同ホームページや世宗市文化観光財団のお知らせで公演スケジュールを確認しなければ、無駄足になりかねない。

1階無形文化財伝授教育館――世宗市無形文化財第2号、ヨンアム里の綱引き
1階の無形文化財伝授教育館では、世宗市に伝承されている国・市指定の無形文化財を紹介している。代表的に紹介されているのが、ヨンソ面ヨンアム里に伝わる旧正月十五日の民俗遊び、ヨンアム里の綱引きである。口承によれば約400年前から続いており、2016年12月30日に世宗市無形文化財第2号に指定された。他地域では変形したり消滅したりしたものの、ヨンアム里だけが原形に近い形でその伝統を受け継いでいる点が紹介されている。
この空間では展示見学のほか、伽倻琴やパンソリの教室、家族単位で参加するわら工芸体験などのプログラムも運営されている。わらで卵包みを作る体験のように、無形文化財の履修者が直接指導するプログラムも開かれるため、参加したい場合は世宗市庁のホームページのお知らせで日程を事前に確認しなければならない。常時体験できるものではなく、特定の期間だけ運営されるプログラムが多いためである。

1階展示室200㎡――火曜~日曜10:00~18:00、月曜は休館
1階展示室は面積200㎡の規模で、火曜日から日曜日まで10:00~18:00に運営され、月曜日と国民の祝日には休館する。問い合わせ電話は044-850-8974。入場料は無料で、世宗市文化観光財団が企画する展示が定期的に入れ替わりながら開催される。
世宗市文化観光財団のYouTubeには、2021年秋の企画展示「ハングル、点から光へ」を紹介する動画が掲載されているなど、展示室は常設展示ではなく、企画展示を入れ替える形で運営されている。そのため、訪問前に世宗市文化観光財団のホームページで現在開催中の展示タイトルを確認するのがおすすめだ。
2~3階多目的室の貸館――2時間2,500ウォン~5,000ウォン、火・木曜は夜間まで
朴堧文化館は、市民なら誰でも利用できるよう、多目的室を年間を通じて常時貸し出している。貸館施設は、多目的室1(46㎡、3階)・多目的室2(38㎡、3階)・多目的室3(37㎡、2階)の3か所である。多目的室1~2は定員8~10人で、楽器や伝統楽器の演奏、振り付けの練習に適しており、多目的室3は定員20人で、グループ学習や同好会の集まりに向いている。
利用料金は2時間を基準に2,500ウォン~5,000ウォンで、施設と時間帯によって異なる。利用時間は平日10:00~12:00・13:00~15:00・16:00~18:00の3区分が基本で、火曜日・木曜日には19:00~21:00の夜間区分が追加される。週末と祝日には貸館の申請・承認ができない点も、予約前に確認しておく必要がある。予約は共有ヌリ(www.eshare.go.kr)のホームページで行われ、施設によって利用1週間前の申請が必要な場合や、前月最終週から予約できる場合など、規定が少しずつ異なるため、予約画面の案内を必ず読むこと。
アクセスと駐車場――文化体育観光部の隣にあるオジンドン
朴堧文化館の住所は世宗特別自治市カルメ路387で、政府世宗庁舎内の文化体育観光部の建物に隣接するオジンドンに位置している。世宗市にはまだ地下鉄がないため、市内移動はBRT(幹線急行バスシステム)と市内バスが中心である。大田やオソン方面から来る場合は、BRT路線を利用して政府世宗庁舎周辺の停留所で降り、徒歩で移動するルートが一般的だ。
車で訪れる場合は、建物の地下3階に駐車場が整備されているため利用できる。ただし、具体的な無料時間や料金体系は別途告知されていないので、長時間駐車が必要なら、訪問当日に管理事務所または代表電話044-850-0599へ確認するのが安全である。
訪問前のチェックリスト――展示は無料、公演・体験は予約が重要
朴堧文化館は、景福宮や国立中央博物館のように入場券を購入し、定められた動線に沿って見学する施設ではない。1階展示室だけが常時無料開放されている一方、ヌリラク小劇場の公演、無形文化財体験プログラム、多目的室の利用は、すべて別途日程と予約が必要な仕組みになっている。世宗市文化観光財団や世宗市庁のホームページのお知らせを確認せずに訪れると、実際には希望するプログラムに参加できない可能性がある。
行政中心複合都市建設庁が2023年8月に公開した案内動画では、ここを子どもたちと一緒に楽しめる夏の文化散策先として紹介しており、世宗市文化観光財団も「隠れた世宗探し」のように、展示室を活用した参加型コンテンツをYouTubeに掲載したことがある。つまり、この空間は大規模な観光地というより世宗市民の生活圏にある文化施設に近い。そのため、1日で複数の観光地を巡る予定に組み込むより、近隣の国立世宗図書館や世宗湖公園と合わせて、半日ほど余裕を持って訪れるほうが、この場所の性格に合っている。
訪問前の確認
- 住所
- 世宗特別自治市カルメ路387
- 営業時間
- 1階展示室は火~日曜日10:00~18:00(月曜日・国民の祝日は休館)/貸館用多目的室は平日10:00~18:00の3区分(10~12時、13~15時、16~18時)、火・木曜日は19:00~21:00の夜間区分を追加運営(週末・祝日の貸館不可)
- 休業日
- 展示室は毎週月曜日・国民の祝日/貸館施設は週末・祝日の利用不可
- 料金
- 展示室は無料観覧/多目的室などの貸館は2時間2,500ウォン~5,000ウォン(施設・時間帯により異なる)
- 電話
- 044-850-0599(代表)、044-850-8974(展示室問い合わせ)
- 公式サイト
- https://www.sjcf.or.kr/sub.do?key=2111060013
- 交通
- 文化体育観光部のすぐ隣(オジンドン)に位置し、世宗市のBRT・幹線バスで政府世宗庁舎周辺の停留所まで行き、下車後徒歩で移動
- 駐車場
- 地下3階に駐車場があり利用可能
上記情報は執筆時点のものです。訪問前に公式案内を再度ご確認ください。
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